おばあちゃんでもできる加圧トレーニング
2020.10.12
加圧トレーニングの安全性はどうなの?と思っていませんか?
近年は加圧トレーニングの研究もかなり進み、おじいちゃん、おばあちゃんのリハビリにも多く使われています。
実際に私が担当した最高齢の方は70代の女性でした。加圧トレーニングを始めてゴルフを再度始めたりとどんどんと元気になりました。飛距離が伸びたと喜んでいたことを今でも鮮明に覚えています。
お医者様で加圧トレーニングを取り入れている方もいらっしゃいます。
“特に関節が腫れて痛みを伴う関節リウマチ”の患者さんの筋トレとして最適ではないかと考え、すでに15年以上前から、臨床に取り入れてきました。
というお医者様もいるほど。
加圧トレーニングというと「怖い」とか「筋肉ムキムキになりたくない」とか「血流を止めるって危なそう」などといったイメージを持つ人もいると思います。実際に初回のお客様からもそう言われることがあります。
この認識は間違っています。あなたに筋力を手軽にもたらしてくれる加圧トレーニングを正しく理解していただきたいと思います。
加圧トレーニングを理解する上でとても大切なことは「血流を適切に制限する」ということです。けして血液の流れを「止める」わけではないんですね。
動脈も静脈もある程度血流を制限します。動脈から血液は絶えず身体の先の方(末梢)へ流れ込んでいくのですが、その出口(静脈)が締められているので、血液が逆にどんどんたまっていくのです。
そうなると血液は行き場を失ってこれまで使われていなかった血管にまで血液が入り込んでいきます(ゴースト血管)。専門用語では、血管床が拡大するといいます。
ゴースト血管は、使われていない毛細血管のこと。これが冷えにつながり、末梢組織での代謝を悪くして、老廃物の排泄が滞ってしまいます。
身体の隅々に生きるために必須の酸素を送り込む主役は赤血球と毛細血管です。赤血球は自分の身体よりも小さな毛細血管の中にまで、自分の形を変えることによって入り込んでいき、酸素を届けるという役目を果たします。
ゴースト血管では、この働きが失われてしまっています。加圧トレーニングによって末梢に血液を充満させることはゴースト血管を無くすことにも繋がるのです。
酸素が行かなくなってしまうと、心筋梗塞や脳梗塞、肺梗塞といった「梗塞巣」を作ってしまいます。小さな心筋梗塞や脳梗塞は年を取ると増えて行くのですが、運動することによって血流を維持することで防げます。
加圧トレーニングは「血流を適切に制限」しているという状態です。ですから、血流が無いのでは無く、むしろ通常より血液が組織、筋肉に流れ込んでいる状態です。
そしてそれまで使われていなかった(血液が少なかった)ゴースト血管が現れてきています。
ところが、不適切な圧をかけてしまうと動脈の流れもせき止めてしまうため、血流が止まってしまいます。
ですから、加圧トレーニングはきちんとそのトレーニング理論を理解している人が行う必要があります。
加圧ベルトを外すと、血管床が増えていますから、血圧も下がって血流も緩やかになってきます。
この様なことから、心筋梗塞や心不全といった状態でも心臓に負担をかけることなく(むしろ心臓の負担を減らしながら)トレーニングが可能なのです。
※心臓に何かしら問題のある方はお医者様監視下のもと加圧トレーニングを行う必要があります。
加圧トレーニングでは、血流は止まりませんから安心して下さい。